5/15/2012

viva japan! / 日本の伝統工芸品



{viva japan 1}

友人が茶葉をプレゼントしてくれたので、日本から持ち帰ったまま空っぽだった茶筒に移して棚の1番目立つ場所へ。



{handmade tea canister}

「樺細工」とも呼ばれる桜皮細工は、秋田県角館(かくのだて)だけに古くから伝わる伝統工芸で、これは洋美ちゃん(母)が角館で購入した物。

母方の祖父母は代々秋田の出身で、自身は東京で生まれた洋美ちゃんも自分は秋田の人間という思いが強く、この茶筒の事も、実際に現地で購入したと鼻の穴を膨らませてあまりにも自慢するので、どれ位前からあるのか聞いた所、案の定「ずっと昔からあるから伝統って付くんでしょ。」というシンプルな答えが。

なので調べてみたら、何と江戸中期天明年間に節の手内職として始まり、当時は下級武士の副収入源だったそう。
使用するのは厳選された山桜の皮のみ、桜の皮を剥ぐところから始まり、気の遠くなるような手間のかかる作業を経て1つの作品となるとの事。*ちなみに桜の皮は、剥がしても再生するらしいです。

昭和17年に角館を訪れた民藝運動の先駆者でもあるあの柳宋悦さんが「日本の樹である桜が皮として使われる日本固有のものである」と仰ったとか。

小さい頃から常に家にあった茶筒、これは何代目になるのかわからないけれど、ダメもとで洋美ちゃんに頼んだら拍子抜けする程あっさりOKが出たので、めでたく我が家にお嫁入り。


{tea spoon}

勿論、茶さじも一緒に強奪。
これからはお茶を飲む機会が増える事間違いなし。





{viva japan 2}

同じく東北から、岩手県奥州市の南部鉄器のフライパン。

こちらは更に古く17世紀中期に南部藩主が京都から釜士を招き、茶の湯釜を作らせたのが始まりなんだとか。

最近、南部鉄器が欲しくて、やかんサイズは高いし重いので無理だとしても、急須なら何とかなるかも、、、と洋美ちゃんに話したら、これが押入れから出て来て。
何とか共済の満期に伴い、その金額に見合った物の中から注文したのに、くそ重くて使えないらしい。確かにか・な・り重くて、足の上に落としたら粉砕骨折しそうなので1度は断ったものの、とにかく持って帰れのゴリ押しに負けて持って帰って来た。

直径20センチの重量サイズ、まだ未使用です、、、。





{viva japan 3}

甲州印傳のがま口。

洋美ちゃんが甲府在住の友人にせっかく頂いたのに、がま口は使わないからと、押入れに閉まっておいた物を「お財布は人から貰った物を使うといいらしい。」というもっともらしい理由でから私の元へ。

見るのも聞くのも初めてな「印傳」。
染色した鹿のなめし革に漆で模様をつける技法は、江戸時代に上原勇七によって独自に創案され、戦国武将の鎧や兜を飾り、煙草入れや巾着は上級階層を中心に人気があったそう。

このがま口は1582年創業の老舗「印傳屋 上原勇七(現13代目)」さんの作品。
今使っているお財布も5年程前に友人から誕生日プレゼントとして貰った物で、色は黒。どうやら黒いお財布に縁があるらしい。





こうして私の手元に集まった日本の伝統工芸品。
1つ1つの歴史や技法を調べていたら、何百年も絶やす事なく伝統を受け継いできた方達への感謝の気持ちがふつふつと湧いて来て。こけしを手にした時と同じように、愛おしい気持ちになった。
そして、そんな素晴らしい国で生まれ育った日本人で良かったと心から思った訳で、やっぱり何たって、ビバ!ニッポン!る日本固有のものである」と、国際的視野から評価

10 件のコメント:

  1. 私もこういうの大好きです。
    親や親戚にジジくさい趣味だとか婆さんみたいな感覚だとか言われながらもエッチラオッチラとアメリカに持って帰ってしまうんですよね。
    日本にいると逆にそういう良さに気がつかないんでしょう。我が家にも茶筒あります(笑)
    一周年おめでとう!

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    1. やっぱりお好きでした?日本の工芸品好き同盟も組んじゃいましょうか。

      以前、米沢のお鷹ぽっぽを紹介していらしたでしょ?
      私の記憶では、小さい頃家にあったはずなので洋美ちゃんに聞いたら、引越しの時に
      人にあげたらしくて(泣)。
      自分にも1/2東北人の血が流れているせいか、北の工芸品に惹かれちゃうんですよ。

      レトロジャンキーさんの茶筒もたった今、拝見して参りました。
      色違いの皮が貼ってあって素敵!ああいうの、欲しいです、、、。

      こうしてレトロジャンキーさんと好きな物や色々なお話が出来るのも、ブログを始めた
      からなんですよね。いつも遊びに来ていて頂いて、ありがとう!
      これからも宜しくね。

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  2. Retro junkieでした
    なぜか名前 /urlを選択すると書き込めないので

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    1. またまた不具合が出ちゃったみたいで、ごめんなさい。
      自分でやってみたら書き込めるみたいなんだけど、機種の相性が悪いのかな?
      また設定とか変えた方がいいのかしら。
      次回も駄目なようだったら、教えて下さいね。

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  3. どれも丁寧に作られていて、うっとり。

    がま口なんて、その言葉さえ忘れかけてたけど、すごくチャーミングね。私も使ってみたい!

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    1. 上記の物は全て、職人さんの魂や誇り、温もりさえも伝わるような気にさせてくれる物
      ばかりで、私もうっとりしています。

      カード類が入らないし、お札も折らなければいけないので、がま口は使いにくいですが
      形が可愛らしいのでたまには使おうかなぁ。
      普段、ジーンズにTシャツばかりの私ですが、たまにはアンバランスな和洋折衷もありかと
      自分勝手な解釈をしています。

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  4. 実家にある茶筒もこの茶筒です☆
    座敷の茶箪笥に必ずセットされている茶筒です。
    懐かしいです。

    私も、鉄のフライパン使ってます。
    アウトドアで使う普通のスキレットですが、
    フライパンのままで食卓に出しちゃってます☆

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    1. 返信が遅くなって、ごめんなさい。

      Tamaさんのご実家にもこの茶筒があったんですね。
      むかーし、これの茶托とふきの葉の模様のお盆(トレーじゃなくて、笑)も
      家にあったはずなんだけど、それはとっくのとうに捨てられていました。

      フライパンはルクさんかダンスクのを使っているんだけど、ハンドルが木でしょ?
      これならオーブンにも入れられるもんね。
      使うのが楽しみです。

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  5. 私は印傳好きで、小銭入れ(がま口)、カード入れ等を持っています。
    10年近く使っていますが、柄が剥げる事なく丈夫です。

    南部鉄の鍋は羨ましい。鉄鍋でお料理を作ると、本当に美味しく出来ます。
    かなり重いので、私は筋トレと思って、使っています。(笑)
    ホットケーキ、餃子も綺麗に焼けますよ。

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    返信
    1. 返信が遅くなりました。ごめんなさい。

      Peppermintさんも印傳がお好きなのね!何だか嬉しいです。
      今まで印傳の存在すら知らなかったんだけど、色も柄も豊富で
      どれも素敵で。個人的にはトンボ柄とか好きかも。
      大切に、長く使いたいと思います。

      鉄鍋ね、大食漢な夫婦には小さ過ぎると思ったんですが(笑)
      ひょっとしてこれでPeppermintさんのあのパンが作れるのかしらって。
      まだ何もお手入れをしていないので、取り扱い説明書に従って、
      くず野菜を炒めたりするところから始めなくちゃならないけど
      いづれは憧れのパンを焼いてみたいと思っています。

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